YAGレーザーはYAG結晶(イットリウム…Yttrium・アルミニウム…Aluminum・ガーネット…Garnet)をランプ励起する事により得られるレーザー光で、波長は1064nmの近赤外線です。微小エリアに集光し、エネルギーを貯めることが出来るため、極めて高いエネルギー密度が得られます。
・ | YAGレーザー溶接機の構成を大きく分類すると、発振器・ランプ電源部・制御部・冷却装置・光ファイバー・出射ユニットより構成されます。 |
・ | 発振器:レーザー光を増幅して出力します。 |
・ | ランプ電源部:レーザー媒体(YAGロッド)を励起させます。 |
・ | 制御部:ランプ点灯時間や電圧・電流を主に制御します。 |
・ | 冷却装置:励起に関与しないランプエネルギーを純水にて冷却します。 |
・ | 光ファイバー:レーザー光を伝送するのに用います。 SIタイプ(ステップインデックス)とGIタイプ(グレーテッドインデックス)の2種類が有り、各々ご要望に応じたコア径を使用します。 |
・ | 出射ユニット:光ファイバーを通じて伝送されたレーザー光をワークに照射します。 出射ユニットのレンズ構成で、ナゲット径が異なります。仕様に応じて多点マルチ出射ユニットやCCDカメラ付き出射ユニットを用います。 |
・ | 極小のスポット径で高エネルギー密度、そして短時間溶接の為、歪みや熱影響の発生が少ない。 |
・ | 非接触加工なので、ワークに機械的加圧力なく加工が可能。したがって変形や損傷等がない。 |
・ | 非接触加工なので、メンテナンスが容易である。 |
・ | ワークの導電性や導電経路を考慮する必要がない。 |
・ | 大気中や雰囲気ガス中あるいは真空中でも溶接が可能である。 |
・ | 溶接に際してワークやレーザー光を各々移動させたり、多点同時溶接や時間分岐溶接も可能な為、自動化が容易である。その為小スペース化やコストダウンが可能。 |