ファイバーレーザーとは、レーザー媒質がファイバーで、用途に応じた種々の波長、パルス時間が選択できます。YAGレーザーなどの固体レーザーと発振原理が大きく異なり、多くの利点があります。産業用レーザーとして注目する点は、高ビーム品質、高効率、小型軽量で、基本モジュールを並列に結合することで容易に高出力化ができます。また、ミラーなどの光学部品を使用しないので複雑な調整が不要となり、振動などの外乱に対しても長期にわたって安定した発振が可能です。
ファイバーレーザーは、励起光源としてLD(Laser Diode:半導体レーザー)を使用します。
共振器部分がコア部と融合しているため、光学部品が不要になります。それにより振動や熱などの外乱に影響されることがなく、不具合が発生しにくくなっています。
・ | 光学部品も不要のため、レンズによるビームの劣化もなく、非常に安定した溶接ができます。 |
・ | レーザーの広がりが小さく、ファイバー径の細いものが使用できるため、YAGレーザーよりさらに微小スポット溶接が可能です。 |
・ | ファイバー内に励起光を閉じ込めて励起するため、高効率に高出力を出すことができるため、高速シーム溶接や金属板の切断ができます。 |
・ | 発振部からレーザー出射端まで、ファイバーと一体になっているため、メンテナンスの必要がなく、長時間安定して加工が行えます。 |